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■表題「樽」 F.W.クロフツ著/二宮磬訳/集英社文庫
「乱歩が選ぶ黄金時代ミステリーベスト10」-⑨
■感想
真っ先に書くべき点はこれでしょう、「長い」ですこの本。
人生に余裕があれば最後まで飽きずに読めるでしょう。
もし私がこの本を手に取ったのが10年前ならば、20ページで止めてしまったはずです。
そうでなければこの壮大なミステリ、実はスリリングな展開にわくわくして堪らないでしょ。
「アリバイ崩し」にも大胆などんでん返しはないのに、最後「やられたっ」と言ってしまいましたよ。
探偵役はイギリスのバーンリー警部とフランスのルファルジュ刑事がこなしているようです。
なかなか出てこなかったので探偵役といっていいものか。
「旅情ミステリ」と(裏表紙かどこかで)謳われていますが
なかなかどうして旅情ミステリでした。意味は良くわかりません。
舞台がイギリスからフランスへ何度も往復し、その風景の描写がとても多いので、ヨーロッパ旅行をしている気分になれます。そういうつもりで読めばとても素敵です。
ミステリ読みとしては「ここで謎解きか!」と思わせるヒキ方でレストランでフレンチ食べるだけだったり、川沿いをわざわざ歩くというから「手がかり発見か!」と思ったらそのまま『おやすみ』を言い合って別れたりと、バーンリーとルファルジュの仲のよさは日本人には正しく解しにくい部分があります・・・。
読んでませんが、国木田独歩の「武蔵野」を彷彿とさせました。
一言で印象を語るなら「やさしい」です。
本格ミステリに興味があったら、是非一度読んでみてください。
本格ミステリお勧め☆☆☆☆
新約版を評価している人もいらっしゃるのでいずれ読んでみたいと思います。
余談
「乱歩が選ぶ」は10→1で全部読んでみようと思っているのに
10はシリーズものの1つなんですよ
何が何でも途中からは読めない私は全部読むしかないじゃないかもー
それで9からなのです
今8を読み始めているけど絶対読み終わるほうが早い
感想追いつかない
すでにストックが2桁に上ろうとしている;
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