探偵部への挑戦状 - 放課後はミステリーとともに2/東川篤哉・実業之日本社刊
放課後はミステリーとともに、シリーズ二作目。
女子高生が主人公の短編ミステリ集である。
東川篤哉の作品については「おもしろい」とか「おもしろくない」とかあんまり言う必要がないくらい安定したクオリティで書かれている。驚くことに。今作も同じく。
というか、なんかもう、ざくざく読めてしまうし、あーすっきり面白かった!!と毎回なるので感想を書く段になると何も出てこない。すごく面白いのは間違いないのだが。
各シリーズそれぞれがとても個性的なキャラクタ群で構成されていて、その辺の好き嫌いはあるかなーと言うところで、この鯉ヶ窪高校(誤字ではない)を舞台にしたシリーズでは登場人物が高校生・先生・地域住民及び警察、とかなり限られていて、まず殺人事件はぜったいに起きないし、いろんな意味で平和である。
前作では叙述トリックが非常に特徴的だったがもちろん今作では使われていない。
代わりに主人公の所属する「探偵部」をライバル視する「ミス研」の絶世の美少女(自称)が登場して、ミステリ小説としての要素に安定感をもたらしている。…安定感とか感想に使う言葉じゃないよ。
とはいえ、かと思いきや、本のラストでは衝撃的な展開を見せる…!これでは次回作がラストになってしまうじゃないか!
青春わくわくミステリー、謎解き要素はやわらかめ。次回作も期待。
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2014/10/12
読後感想