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ザ・グリード(Deep Rising)/スティーヴン・ソマーズ/1998 アメリカ
鑑賞二回目。
今まで観たB級映画では最高傑作。
超スプラッターモンスターパニック。
豪華客船の処女航海を嵐と怪物とついでに強盗が襲う、というのが大体の粗筋。
主人公は強盗の雇われ船長で、行き先も目的も聞かず引き受けたという命知らず。
ハードな人生送ってる彼の口癖は、
"Now,what?"
難しいことは抜きにして、場面はどんどん展開していく。というか、じゃんじゃん人が死んでいく。
あまりに暴力的なので、絶望している暇もない。
なにしろ正体不明のモンスターだから、ものすごくやりたい放題である。分厚い気密扉だってボール紙みたいにぼっこぼこ、エレベーターはシェイクするし、トイレの排水溝から女性客を吸い込み、すごい勢いで追いかけて来たかと思えば後ろから静かに忍び寄ってみたりする。
海の生き物なのに水陸お構いなしだし、パワフルなのに知能もあると判明、タコの形なのに腕の一本一本に消化管があるっていうチートぶり。
忘れられないのは、怪物の見た目もわかっていない冒頭の方で女性客がトイレに吸い込まれるシーン。死ぬ間際に洗面台の蛇口を掴んでもぎ取るんだけど、ありえねーと思う一方で、死ぬかどうかという時の馬鹿力ってこのくらい出るのかも…という迫力の
グリードっていうタイトル訳がよい。超訳だと思うけれど、とても正鵠を得ている。
グリードとは乗客を一人残らず平らげようという腹を空かせたモンスターの名前だろうかと思うのだが、船に乗り合わせた人間はおよそみなさん強欲で、ただの金持ち連中はもちろん、豪華客船の船長は限りない夢と野望で自ら船を沈めようとしているし、国際指名手配されているコソドロ(※美女)も居るし、もちろん乗り込んで来た強盗達は並々ならぬ貪欲さの持ち主である。
本編と直接関係ないが、日本語字幕見てると明らかに原語より台詞が多い。
翻訳者の趣味だろうか?
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